2009/02/08

小さな悟り2

闇夜を行く編

その昔、ボーイスカウトに所属していたことがある。社会奉仕や野外活動を通じ、健全で集団活動に適応した青少年の育成を目的とする組織である。そこで誠実かつ快活に日々研鑽を積んでいたのであるが、最終的には不健康かつ蒙昧な大人になってしまった。何があったのか、なんて聞いちゃいけない。

野営中、夜中にたたき起こされた。とにかく集合、とのこと。突然、夜間ハイクを行うというのだ。眠い目をこすりながらモールス信号と手旗信号を解読して目的地を特定する。口で伝えりゃいいじゃん、なんて言っちゃいけない。メッセージはただ伝わればいいってものじゃないのだ。

尾根、沢、一つ読み間違えると大変なことになってしまうので必死であった。地図・コンパス・ヘッドランプの明かりだけで、とにかくそこを目指す。真っ暗である。眺めがいいとか、行程が面白いとかの問題ではない。ただその場所に着くのが目的である。枝やら藪やらにひっかかっていくつも傷が出来た。

夜明けにようやく辿り着き、大人達がくれたものは、「はい、ご苦労さん」という言葉だけ。拍子抜けだった。知恵と勇気を振り絞って歩いてきた結果がこれだ。ちょっとグレた。

最近になって "そういうものか" とも思う。死ぬ間際だってそうじゃないのかな。誰かに "ご苦労さん" と言ってもらえれば、上出来なのでは。

1 件のコメント:

Anonymous 匿名 さんは書きました...

そのオトナたち、すごいかもしれない。報酬主義じゃないもの。(グレるくらいに)報酬主義に侵されている子どもたちへのプレゼントだったのかも。
なんのための夜間ハイクなのか、なんて考えちゃいけない(笑)。
いいなあ、そんな経験して! (もしやらされたとして)その時は私もきっと恨んだけどね!

昔の兵隊さんも似たことやらされたよね。夜中にいきなりたたき起こされて。集合させてゲートルちゃんと巻いてるかとか装備をすべて身につけてるかとか確認されて、できてないとぶん殴られたり全体責任で何かやらされたり、まあこの場合、報酬はなくて罰のみなのですが。
なのに罰はなく、ご苦労さんの声かけのみ! 深い……

2009年2月8日 19:37  

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