2008/11/27

現在地

血眼になって探しても
その地図には載ってやしないよ
時間を測る目盛りはないし
私たちの存在を表す記号だってないんだから

もし自分がどこにいるのか知りたいのなら
見たもの聴いたもの
目の前にあることについて
語るしかない

石ころ

立ちはだかる山腹
土の匂い
逢いたい人


私たちは科学技術という踏み台に乗っかって
神の視点を得たような気持ちになっているけど
どんなに崇高な宗教画も
神自身の存在を表すことが出来ないように
すっぽりと大事なものが抜け落ちている

GPSやインターネットが無くても、
例えばある一編の詩から、一葉の写真から
世界を語る事ができる
たとえそれが不完全で誤謬に満ちていても

もう一度
いや何度でも
その言葉を伝えることが
私たちの口と手に与えられた使命だ
伝えることが現在地そのものなのだから

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